どうしようもなく愛してた、どうしようもない男の忘れ方

愛した男の忘れ方

どこが好きなのって聞かれても、
いいところなんて浮かばなかったけれど、
好きで好きで仕方なかった人がいます。

絶対に幸せになんてなれないと
わかっていたけれど、
心の底から、愛してしまった人がいます。

その人を忘れるために、
自分の気持ちを、その人の存在ごと
見ないようにして、
風化するのを待ちつづけてきたけれど、
我慢のしすぎで、
華麗に爆発いたしました。
(前回ブログ参照)


だから、向き合うことにしたんです。

もう、自分の愛からは逃げられないって、腹決めて、
向き合うことに。

師匠から習いたてほやほやの、
直接会えなくても、
心の中で想いを伝えることのできる方法で。

直接言おうもんなら、
きっと発狂してしまうから。

心の中にいる彼に伝えるくらいが、
ちょうどいい。

カウンセラー仲間のまりりんの声で、
深呼吸しながら目を閉じて、
憎き彼に、会いにいく。





目の前にいる彼は、無表情。
それだけで泣けてくる。

「悲しい」って、伝える。
薄ら笑いを浮かべる、彼。

「私が悲しいって言ってるのに、なんで笑ってんの?」
むかつく。
ほんと、どうしようもない男。

「どうして、連絡くれないの?」
我慢してたから、言うだけで泣けてくる。

彼は、何も答えない。

「なんで、会いたいっていっても、無視するの?」

「私に会えなくても、痛くもかゆくもないんでしょう?」

「私のこと、どうでもいいんでしょう…?」

「私のこと、好きじゃなかったんでしょう…?」


泣けて、泣けて、仕方なかった。
目が零れ落ちそうなくらい、ぽろぽろ泣いた。

言えなかった言葉。
平気ぶっていたけど、全然平気じゃなかった。
我慢してた、気持ちが、涙になって溢れていく。


どうして、彼に対しては、
こんなにも、「わかってほしい」んだろう。

どうして、一番わかってくれない相手に、
私は、「わかってほしい」と求め続けるんだろう。


「仕方ないじゃん。」と、彼は言った。

「なんで?」と、私は聞いた。

「新しい彼女がもういるから、会えない。」と、彼。


そっか。
そんなに、その彼女のことが大切なら、仕方ないか、って。


…言わねえよ?(笑)



「怒っていいよ」って、まりりんが言った。


だから、怒った。


底なし沼みたいな「わかってほしい」私。
これを見せたらいけないと、
ひた隠しにしてきた、本当の私。
心の中にいる、彼の前でなら、見せることができた。


「彼女がいても、いいじゃん。」

「そもそも最初のときだって、他に彼女がいたじゃん。」

「いまさら、彼女ができたからって、どういうこと?」

「なんで?そんなに、まじめな男じゃないじゃん。」

「いつからそんな男になったの?」

「…その子のことが、本当に好きなの?…大事なの?」

「もう顔も見たくない。」

「死んで。」

「ほんと、いい加減にして。」

「去勢して、エッチできない体になってくれ。」


どんどんでてくるけど、
言いたいのは、そんなことじゃない。


「…会いたいよ。」

「本当は、会いたいよ。」

「彼女がいても、付き合えなくても、
抱き合えるだけで、いいから。」


ほんとうに言いたいのは、こっち。


「彼に伝わった?」って、まりりんが聞いた。

伝わらない。
なんか、伝わった気がしない。

「なんで?」って、まりりん。


壁があった。

彼の前に、透明で見えない、
プラスチックでできた分厚い分厚い壁があって、
私の気持ちが、その壁にぶつかって、
ぽたぽた落ちてる感じだった。


それを、ただ、見つめている、彼。


なんで、壁があるのか、
彼の心に集中したら、わかった気がした。


私の「会いたい」を受け取っちゃうと、
彼の心が揺れちゃうから。

私の怒りを受け止めちゃうと、
私のところに慰めに行こうとしてしまうから。

だから、受け取るわけには、いかないんだ、

っていう、彼の心。

初めて感じた。


そして、伝わってきた。

愛ちゃんのこと、どうでもいいわけじゃないけど、
今は、彼女が大切だから、
会いには、行けないんだっていう、
感覚も。


ああ、そうか。

そうだったんだ。

だから、受け取っても、もらえなかったんだね。


私の「会いたい」は、
壁にぶつかって、誰にも届かなくて。

本当は生ものだった私の気持ち。

でも、せめて、彼の近くにずっと居座るためには、
腐ることもできず、
ブリキのおもちゃになるしかなくて、
ただ、壁の前に、転がっているだけ。

だから、こんなに、空しかったんだ。

ああ、そうだったんだ。


「壁、壊せないの?」って、まりりん。


壊したい。
本当は、壊して、そんな女蹴散らしたい。


でも、その壁の向こうで、
新しい彼女と、幸せにやっているなら、
悲しいけど、悔しいけど、
その壁を壊すことは、私にはできない。


なんで、そんな強がりを、
きれいごとを言ったのかわからない。

でも、たしかに、できないって、私の心は言った。


壁の向こうの彼は、困った顔をして、
うつむいていた。

そして、彼の口が
「ごめんね。ありがとう。」って、
動いた気がした。


泣き続ける私に、
「彼に、言いたいこと、言っていいよ」って、
まりりんが言った。


「本当は、会いたいよ。」

「大好きだから、会いたいよ。」

「でも、あなたが、幸せになるなら、
本当に大事な子ができたなら、よかった。」

「それを、ぶち壊したくはない。」

「大好きだった人だから、今も、大好きだから、
あなたが幸せになるなら、それで…いい。」

そして、お別れした。

最後に、私は、その壁の向こう側にいって、
彼の頬を一発平手打ちして、
胸ぐらをつかんで、引き寄せて、そっとキスした。

そして、彼にくるりと背を向けて、
そこに到着した
新しい彼の車の助手席に乗って、
去っていく姿を、
彼に見せつけてやった。

そんな、別れ方だった。





…ああ、やっちゃってんな。
誰がどう見ても、
強がり99%のシナリオですやん。

別れ方とか、ただの負けず嫌い(笑)
強がり一目瞭然の上品な茶番。
私が監督なら、言うね。
「もう一回、行って来い!」

でも、死ぬほど泣いたら、
どこか、憑き物が落ちたような、
感覚だった。

そして、心の中でも、強がって、
無理してた私。
でも、愛した人の幸せを精いっぱい願おうとする、
私に会えた。




これで、よくわかった。
私には、わからないってことが。

彼への執着を無くす方法なんて、
わからない。

一度愛した男を好きじゃなくなる方法なんて、
わかんねえっす。

わからなくて、
どうしたら、この異常な執着を手放せるのか、
どうしたら、この血なまぐさい嫉妬をやめられるのか、
どうしたら、強がりをやめて、素直でいられるのか、
どうしたら、愛した男と別の女の幸せを願えるのか、
ほんとここ数年間、途方にくれてんだわ。

でも、途方にくれても、
まだ、諦めてなかった。

なんで、こんなに諦められないんだろうって、
思ってた。

でも、どうしても、
彼を、最後まで、気が済むまで、
愛しぬきたいからだったんだと、わかった。

一度愛した男のことを、一点の曇りもなく、
愛しきって、終わりたいんだ。

私ってば、私らしくて嫌になっちゃう(笑)

もう、彼の心がここにないことはわかってる。

ずっと見てきたんだから、
わかんないわけない。

でも、それでも忘れられないのは、
損得とか超えて、愛してたってことでしょう?

頭でどんなに考えても忘れられないのは、
心で愛してたってことでしょう?

どんだけ傷ついたって、
それでもなお、
愛した男の不幸なんて、願えないんでしょう?

バカみたいって思う。
往生際の悪さで天下取れそう。
そんな私を、誇りに思う。

彼が愛してくれない代わりといってはなんだが、
私が、私を、誰よりも愛すから、
堪忍してはもらえませんか。



そして、もし、
同じように、傷ついてるあなたがいるなら、
あなたのことも、
愛したいと思う。

情けなさも惨めさも、
全部ひっくるめて
愛せる私に、なりたいと思う。

まりりんが言ってくれた。
これは、何度でもできるからって。
強がりじゃなくて、
本当に素直な気持ちを伝えきれるまで、
何度でもやりなって。

だから、決めた。

あのどうしようもない男に、
心から、幸せになってねって、
笑顔で言えるまで。
強がりじゃなくて、
本心で言えるまで。

何度だって、会いに行く。

愛しぬきたいっていう、
自分の野望を叶えるために。

私なりの愛しぬくの答えを、
見つけるために。

そして、これから先、
そんな誰かを、応援していくために。

愛しぬきたい人の、
絶対の味方でいられるように。

だから、まだ、終われない。


……あれ、全然、「忘れ方」書けてない。
「忘れ方」っていうタイトル、ガン無視で、
「忘れられない」って話、書きつづけてた(笑)

もし、「忘れ方」が知りたくて
読んでくださった人がいたら、
期待外れで、ごめんなさい。

きっと見つけるから。
きっと見つかるから。
一緒に、探そう?

そんなあなたに、合言葉。

かーなーらーずー?

「最後に愛は勝つーーーーーーーー!!!」

♠ 

まりりんへ♡
まりりんの声には迷いがなくて、
私の心をまっすぐに強く支えてくれたよ。

まりりんがついててくれたから、
安心して、ぶつかれたよ。

彼に伝えさせてくれて、
こんな暴れ馬に付き合ってくれて、
ありがとう。

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