どうしようもなく愛してた、どうしようもない男の忘れ方-完-

愛した男の忘れ方

【前回まで】
どうしようもなく愛してた、どうしようもない男の忘れ方 
どうしようもなく愛してた、どうしようもない男の忘れ方-2-
どうしようもなく愛してた、どうしようもない男の忘れ方-3-


「彼と私は、違う」
ただ、それだけだった。

それを、認められなかっただけ。


会いたいと思うことはあった、という彼。

でも、私には、その愛はわからなかった。

会って抱き合えることが、
私にとっての愛だから。

そして、同じように、
彼には、ただひたすらに会いたいと願っていた、
私の愛がわからなかった。

自由にできることが、
彼にとっての愛だから。

だから、お互い様だよ。
私も、彼も、何も悪くない。
ただ、違っただけ。

私が今、1番最初にすることは、
魅力的な自分になることでも、
彼を許せるようになることでも、
ないのかもしれない。

今の私に一番必要なのは、
自分の愛を否定するのをやめること。

そんな気がした。



私にとって、愛するってね、
全力で生きること。

全力で、表現すること。

だからね、上手くなんて、できない。

綺麗になんて、できない。

上手にコントロールできる愛に、
心乱されないような愛に、
魅力なんて感じないの。

命、そのままだから。


私は、彼に嫌われないように、
愛したかったのかな?

私は、彼に重いと思われないように、
愛したかったのかな?

私は、彼に愛されるために、
愛したかったのかな?


きっと違う。


愛する人を、私らしく愛したかった。
愛することが、私の幸せだから、愛したかった。


もし、
自分の愛を出し惜しみすることで、
彼と関係性を続けることができていたら、
私は今、幸せだったのかな?


きっと、違うね。


自分の愛を我慢して、
嫌われない関係よりも、
自分らしく愛して、
愛される関係が私は欲しいよ。

そういう私でいたい。
そういう私で、生きていたいよ。


だから、嫌われてもいい。
めんどくさい女って思われても、いい。

これが私の愛だって、
私は、重くて、めんどくさい女だって、
堂々と胸張って街を闊歩してみせる。

重い?上等だわ!
栄えある称号として額に入れて飾ってやるわ!
愛の重さ歴代1位でお前の心に銅像立ててやるわ!
(…以下、略。)




・・・そんな達成感とさらなる向上心を
私にもたらした実弾戦を無事に終え、数日後。


突然だった。

自分の愛の器の大きさを、
もういい加減認めなよ、
っていう言葉が降りてきた。

本当に突然だったけど、
心がじんわり暖かくなって、
涙が出て。


ああ、そっか。

こういう風に人を愛せることは、
当たり前じゃないんだ。

何があっても、
好きな人を好きでい続けてしまうこと。

それは、私の愛が大きいからなんだ。


「愛ちゃんの愛の器がビールジョッキだからって、
相手もビールジョッキとは限らへん。
おちょこかもしれんやろ。
だからビールジョッキが埋まる愛を
彼に求めるのは残酷やねん。」

尊敬する恋愛弥勒菩薩のお言葉。


‟自分の魅力を認めないのは、
知らないうちに相手を傷つけること”

何度も何度も師匠のブログで読んだお言葉。


そういうものが、その時、つながって、
やっと、本当の意味で、
すとんと、心に入った気がした。


人にはそれぞれ愛情の形があって、
どんな形でも、
良いも悪いもない、ということ。

それは、個性みたいなもの。

みんな、自分なりの方法でしか、
誰かを愛せないのだということ。


そして、私は、
自分の愛の大きさに気付くために、

愛する人との違いを
受け入れられる自分になるために、
彼に器の小さいふりを
させてしまっていたのかもしれない。

何度も、
ギブアップしてもらっていたのかもしれない。

彼は、私の愛に応えないことで、
私が本当に気付きたかったことを、
教えてくれたのかもしれない。



・・・ごめんね。


私、知ってるよ。

あなたなりに、愛してくれたこと。
愛そうとしてくれたこと。

本当は、愛の器の大きな男だって、知ってるよ。

ちょっと、変わった形だけど(笑)

もっと、愛したかったよね。
もっと、愛されたかったよね。


器の小さい男のふりしてくれて、
ありがとう。
器の小さい男の演技、はまり役すぎて、
気付くのに時間がかかったよ(笑)

気付かせてくれて、ありがとう。
悪役になってくれて、ありがとう。
私の、大好きだった人。




私は、あなたが何をしてても、好きだったよ。

彼女がいようが、
他の女を抱いていようが、
連絡無視されようが、
好きで好きで、どうしようもなかったよ。

あなたがそこにいるだけで、
それだけでいいと思えた、
私の愛だったよ。

でも、もう、それと同じ愛を、
あなたに求めたりしないから、
安心してね。

私が自分の愛の形を変えられないのと同じように、
あなたの愛の形を無理やり変えることも、
もう、望まないよ。

あなたが、
あなたの愛を発揮できる人と出会えることを、
祈ってる。
あなたはあなたのまま、幸せになってほしい。


そしてね、こんな私でも、
私のことを愛してくれる人が、
私に愛させてくれる人が、
どこかにきっといるんだろうって、
思えるようになってきたよ。

少しづつ、少しづつ。
何度も何度も、時間をかけたから。
気が済むまで、愛しきったから。

だから、その人に出会うまで諦めないよ。
私も、私のまま、絶対に幸せになるよ。

お互い、幸せになろうね。





ずっと忘れたかった。

嫉妬も、執着も、
激しくて醜い自分に
これでもかというほど、出会うことになって、
本当に、苦しかった。

苦しすぎて、でも、どうしても好きで、
好きでいる限り、
また、未来のない関係性に戻ってしまう。

だから、彼のことを忘れないと、
幸せにはなれないと思ってた。

でも、忘れようとすればするほど、
忘れられなかった。

あなたのことを、
どれだけ大好きで、
愛しているのかを思い知った。



私ね、きっと本当は、
これくらい、本気で、
誰かを愛したかったんだと思う。

愛したくて、愛したくて、
仕方なかったんだと思う。

どれだけ忘れたくても、
忘れられないほどの恋を、
したかったんだと思う。

そんな風にがむしゃらに愛せる人を、
探していたんだと思う。

その願いを、
あなたが、全力で叶えてくれたんだね。


“一度愛した男を、忘れられるような女じゃない。”

そんな私の魅力を、
あなたが、全力で教えてくれたんだよね。


私、寂しい女でよかった。

こんなにあなたを愛そうと思えたから。


私、重い女でよかったよ。

こんなにあなたを愛せたから。


あなたのおかげで、
どうしようもないほど誰かを愛せることが、
私の愛だと知ったよ。

あなたを愛したこと、忘れないよ。

あなたを愛したこの時間は、
私が、私らしく生きた時間だったから。

あなたを愛したことを忘れないまま、
私は、幸せになります。
なってみせます。

それが、私にとっての、この物語の結末。

コメント

タイトルとURLをコピーしました