愛情アーティストの愛野ひとです。
ふと、思った言葉たち。
私自身の、
「愛されなかった」過去の恋たちを、思い出して。
私を愛してはくれなかった、彼ら、のこと。
今、どうしても書きたくなったから、きっと、今、必要なあなたがいるんだと思う。
あなたのもとに届くことを願って、
この言葉たちを送り出します。
***
愛してもらえなかった、って、思ってた。
ずっと、私は、好きな人に、愛してもらえなかった女。
好きな人に愛してもらえない、価値のない女。
そう、思ってた。
好きだった。
大好きだった。
それなのに、愛してもらえなかった。
でも、死ぬほど泣いて、泣いて泣いて、
恨んで、憎んで、
彼に届かない悔しさで、
自分を傷つけては、
もう二度と恋なんてしないって思って、
それでも、また、恋を重ねて、
時が経って、
あの頃の私より、
少しだけ、大人になって、
今、思うの。
愛されなかったんじゃなくて、
愛してくれてたんだね、って。
私、愛されてたね、って。
ちゃんと。
あなたなりに、愛してくれてたね。
私が欲しい、愛じゃなかっただけで。
私と同じようには、愛せなかっただけで。
でもね、あのときは、気付けなかった。
その愛を、そんなの愛じゃないって、したの。
愛されない記憶に、重ねてしまったの。
愛されない理由に、してしまったの。
私が、ね。
今も、泣きたい夜があるよ。
今も、戻りたい夜があるよ。
今も、夢を見る夜があるよ。
あなたのこと。
この前も、泣きたい夜が来てね、
あなたのこと、思い出したの。
いつもだったら、私、
「愛されなかった」記憶を、思い出して、泣くの。
冷たい目をした、あなたを思い出しては、
「愛されなかった」私を責めて、泣くの。
でもね、その夜、私、初めて、
私を「愛してくれた」ときの、
あなたの目を、思い出したの。
そのときね、私、はっとして、泣いた。
いつもと違う、あったかい、涙だった。
私、もしかして、愛されてたんじゃないかって。
ずっと、ずっとね。
不思議でしょ。
もう、とっくに消えたはずの愛を、
私、いまさら、受け取ったみたい。
きっと、
愛したいのに、
上手く愛せないあなたも、苦しかったね。
だから、この手を、放したんだね。
愛したかったけど、
タイミングが、
合わなかっただけだったんだよね。
ただ、愛の形が、合わなかっただけだったね。
いつも、愛は、すれ違ってばかりで。
不器用すぎて、
それなのに、器用に生きたいなんて、わがままで。
傷ついてないふりをして、
いつも平気な顔をして、
人一倍、傷ついているのが、
あなただったよね。
私の手を放すこと、
あなたも痛かったかな。
今はね、それすらも、愛だって、わかるよ。
あなたから、もらったもの、たくさんあった。
今も、思い出すよ。
あなたはとっくに忘れているだろうから、
私だけ、覚えていて、ばかみたいって思うけど。
でも、あなたが忘れてしまうなら、
ばかみたいって思いながら、
やっぱり、私が覚えておくよ。
いつも突然呼び出して、
自分が呼び出したくせに、
待ち合わせに遅れる君の、
「寒くないところにいてね」という言葉も。
肩が触れる距離にいたのに、
決して恋人にはなれないあなたの、
想いの丈を伝えた私の手紙に対する、
「恥ずかしくて、何て言っていいかわからない」
という返事も。
「好きじゃなくなったわけじゃない」
そう言って、半年に一回だけ、
私を抱きしめてくれたあの人の、私を見つめる目も。
そんなものが、愛じゃないって言うのは、
いつだって簡単だけど。
愛にしておきたいんだよ。
もしもね、
いつか、この言葉たちが、
あなたに届く日がきても、
あなたは認めないと思うけど、
せめて、思い出の中で、
愛にしておくことくらい、
許してくれたっていいよね。
それを、ひとりよがりだなんて、もう、思わないよ。
あなたには、
あなたの理由があって、
私にも、
譲れないことがあって、
お互いの、手を放しただけなんだ。
愛されてなかったわけじゃない。
私は愛されないなんて、もう、言わないよ。
私を、この私を、ちゃんと、愛してくれる人はいる。
私も、一生懸命、愛したよ。
不器用で、ごめんね。
上手く、愛せなくって、ごめんね。
でも、あれが、私の、精一杯だったんだよ。
だから、もう、この恋を、
愛されない証拠に、しておくのはやめるよ。
誰にも愛させないために、
この恋を使うのは、やめるよ。
あなたを大好きだった、私のために。
あなたが精一杯愛そうとしてくれた、私のために。
さよなら、誰にも愛されない、私。
さよなら、誰にも愛させない、私。
あなたが、今、誰かを、本当に心から愛せていますように。
私も、これから、また、あなた以上に、誰かを愛するから。
ありがとう。
私のこと、愛してくれた、あなたへ。
あなたの愛の話も、ぜひ、聞かせてくださいね。
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