この愛があなたを焼き尽くそうとも。

ゆきずりの恋たち


韓国映画とB級ホラー映画を
掛け合わせたような(どっちにも失礼?)
タイトルですが、
今日は、私の恥ずかしい話をします。



出会って間もない男性に、
ふられてしまった話です。










しかも、ふたりの人から、連続で。










韓国映画のように純愛でもなければ
ホラーの要素もありません、と言いたいところですが、
私の暴走具合は、
ある意味ホラーなのかもしれない。








*****






先日、またひとつ、失恋を重ねました。





時間にしては、一瞬で、
まだ、恋とも呼べないようなものだったけれど。





失恋話を書いてばかりなので
整理致しますと、
ここ3ヶ月間の間に、
自分から終わりにした恋が一つと、
相手から、
あなたとは恋愛できません、と言われた恋が二つ、
ありました。


一人目は、
あなたとは合わないと思います、ごめんなさい、と。

二人目は、
これ以上は進展がないと思います、ごめんなさい、と、
言われてしまいました。



そんなに連続で、
しかも相手からはっきりと拒否をされる形で
振られると、
やっぱりなんだか
私自身に問題があるような気がしてくるもので。




そもそも、
毎回そういう話になりますけど、
これでよく恋愛カウンセラーを名乗ってますね、
ということでして。

よくもまあ、
いけしゃあしゃあと失恋話なんか書けますね、
というわけなんですけども。



え、こんなにリアルタイムで
失恋話してる恋愛カウンセラーって、
見たことあります?
恋愛カウンセラーっていう概念、成立してる?



例えがいいのかわからないのですが、
恋愛カウンセラーが失恋しています、
それは要するに、
節約アドバイザーの家計が赤字です、
みたいなものなのでは????


整理収納アドバイザーのお部屋がちらかっています、
みたいなものなのでは??????






信用問題すぎないか。笑






でも、書いちゃうんだなあ、これが。笑


これが、今の等身大の私なので、
それを余すところなく、
表現していたいと思うのです。




私にとっては、
心で感じるカウンセリングも、
自分を注いで恋愛することも、
こうやって自分を表現することも、
どれも生きることそのものなので、
失敗も含めて、生きた証。
そこに特に境目はないんだというのが、
私らしさなんだと思ってます。





恋愛カウンセラーだって、
失恋するときもあるよ。


節約アドバイザーだって、
赤字になるときもあるし、
整理収納アドバイザーだって、
部屋が片付いてない時もあるよ(たぶん)










それらの相手の方は、
私とどこが合わないのかも言ってくれました。



一人目の人には、
ものすごく精神的に甘えていました。

これまで我慢してきたようなものが、
どばーっと溢れ出てしまうような。

私自身もそれが少し怖くなって、
一瞬で盛り上がった彼の気持ちが
瞬間冷凍装置にでも入ったかのように
急速に冷めていくのを、
おそるおそる見ていることしかできなかった。


彼は、
私を、
距離感を大事にできない女、
だと感じたみたいでした。

そして、
ベタベタしすぎるのは嫌、と言って、
去っていきました。




二人目の人には、
自分の願望をぶつけてしまっていました。


今までしてもらったことのないような
素敵なデートをしてもらって、
私はものすごく舞い上がっていたし、
デート代は全部彼に甘えていました。
忙しい彼の予定や、
彼の温度感に気付けずに、
会いたいばかりに自分から何度もお誘いしていました。



彼は、
私を、
お金目当てで、対等のお付き合いができない女、
だと感じたみたいでした。


だから、これ以上は進展しないと思います、と。


それを言われて、
ああ、私は、
本当に、自分のことしか見えていなかったのだな、と、
すぱっと切られたような痛みで、
はっとしました。









………………いや、恋愛初心者マークかよ。


こんなんじゃ仮免すらもらえないよ。
間違いなく試験官にブレーキ踏まれて
前につんのめるやつだよ。


思わず突っ込みたくなるような振られ方の連続に、
私も驚いてる。


書いていて恥ずかしいほどの痛々しい失敗談。

しかも、過去の実体験と言うには、
まだ癒えてない生傷。




しかも、
ここ数年間を振り返ると、

round1 彼女持ちの野良猫男子に2年間を費やす。

round2 叶わないとわかっている相手に1年間片思い。


我慢が必要な相手への恋を連続でした結果、
限界が訪れ、
もう幸せになると決意し、我慢の恋をやめた。

そして、
意を決して始めようとしたround3、round4の恋愛で、
拒否される形で、2連敗。







もう、完全に迷子。



幸せ、結婚、
そんな言葉がかすんで見えてくるし、
そんなものに辿り着くには
万里の長城くらい上らないとあかんのでは?
という気持ちになってくる。


やっぱり私には幸せな恋愛なんて
できないんじゃないだろうかと思えてくる。


何を隠そう、わからない。

男の人との距離感が。



どこ。
ここは、どこ。


我慢しても、我慢しなくても、だめやんけーーーーーーー!!!!!!!!!!!!



そう言って、
違和感と焦りとやるせなさで
ピーピー泣きつく弟子に、




「単純に、今回のその二人の人とは、合わなかっただけなんだと思うけど?」と、
根本師匠は言った。



そして、私の愛を、烈火の炎に例え始めた。

「我慢するのをやめたら、熱すぎて、相手を焦げ付かせちゃったわけでしょ?」


「はい。だから、焼き尽くさないように、これまでは、距離の遠いところから、愛せる人を選んでたんです」




そうだった。

これまでだって、
私の愛の火力が強すぎて、
黒こげにしてきた。

何人も、何人も、離れていった。

ああ、私の愛は、強すぎるんだな。
これを見せたら、離れていってしまうんだな。
だから、私はバルブで火力を弱めようとする。

だけどね、だけど。

そのバルブは、0か、100しかないの。
だから、いつも、焼き切ってしまう。

だから、
体も心も、距離の遠い相手を愛するしかしかなかった。


でも、それは、すごく寂しい恋だった。


愛しても、愛しても、そばには、いられない。
私は、この距離でいないと、
あなたを焼き尽くしてしまうのだから。


でも、遠すぎて、
愛しても、愛しても、
あなたの表情はわからない。
何も、聞こえない。
繋がることも、求めることも、届かない。


そうやって、
我慢してきたけれど、
私がしたいのは、
そんな恋愛じゃない。

そのことに、私は、やっと気づき始めた。
だから、私は、幸せになると決めた。

そうして見つけた新たな恋。

だけど、
ひとり、またひとりと、焼き切ってしまった。

だめなのかもしれない、と思った。

ありのままでも、私は、だめなのかもしれないと、
暗礁に乗り上げたのが、
今の私。

まさに、私は愛の難破船。
心は明菜と同じ。

(中森明菜さんの名曲。大好き)




そんな私に、師匠は、

「今回、我慢するのをやめて、自分らしく近づいてみたら、焼き尽くしちゃったわけなんだけど、でも、自分らしくいられる相手の方が絶対にいい」

「今回のその二人は、愛ちゃんの炎に耐えられるような相手じゃなかっただけ。

だって、この程度の距離で、まだ始まってもいないのに、焦げ付いてたら困るわけよ。この先どうなっちゃうのよ(笑)」

と言った。


私は、なんだか、笑えてきた。
一緒にいた、仲間も笑ってた。


そして、
「結果がわかるのが早まっただけ」と言った。


「もしも、火を調整して、愛していたとしたら、1年間もったのかもしれない。
でも、それだと、結局いつかは、熱さに耐えきれなくて、終わっちゃうじゃん」って。



私は、どっちがいいんだろう。

火を調整してぷすぷすと
不完全燃焼を抱えてながら生きていくのと、
火を調整しないで存分に愛した結果、
恋は短命かもしれないけど、自分らしく生きていくこと。


こうなって、よかったのかも、と思える私がいた。


次々と増えていく生傷は、少し痛むけど、
愛を出し惜しみする痛みに比べたら、
ありのままの自分ではいられない痛みに比べたら、それでいい。

自分を抑えないと一緒にいられないような人と
一緒にいても、
私は幸せにはなれない。


「ファイヤーマンを探すしかないね」と師匠。

それはつまり、
消防士みたいな防火服を、心にまとっている男性。

私がどんなに烈火の炎で燃やしにかかろうとも、
決してその炎に屈しない強靭な男性。

もしくは、
鈍感すぎて熱さを感じない男性。
私が炎上を持ちかけようとも、
「今日、暑いねえ」くらいの人。




知らなかった。
知らなかったよ。


そんな男がいるなんて。


だって、この世には、
焦げ付いて逃げていく男性か、
熱さに耐えかねてうっとうしがるような男性しか、
あるいは、
遠く離れた対岸で涼しい顔をしている男性しか、
いないと思ってた。




ファイヤーマンは、
私の世界には、いなかった。


でも、それも、
いないと思っているからいないし、
そもそもこれまでの、刺激中毒の私には、
ファイヤーマンは退屈に思えるから
好きになれない、ということらしい。





心あたりがありすぎる。







そして、目を閉じて、
真っ暗な世界で、想像した。


「これまでの彼で、
あなたが一番愛した人を思い出してください」



一番愛した人、と言われて、
少し迷ったけど、
やっぱり、君が出てきたよ。

一番、近くにいたのに、
一番、恋愛からは遠かった君。

20代前半の、あのとき、私の全てだった人。

君との、たくさんの思い出が浮かんでくる。

それだけで、
なんだか瞼が熱くなってしまって、
まだ、こんな風に思えるんだ、と気付かされる。

いつも隣を歩いた君の、
あのいたずらっぽさと、
大人っぽさの混じったような人懐っこい笑顔と、
時々していた寂しそうな目を思い出す。

私の望んだような愛され方では
決してなかったけど、
あの頃、一緒に過ごしてくれたことは、
きっと間違いなく、君の愛だったんだと思えて、
あたたかい涙が流れた。

君は、私の手に触れることさえなかったけど、
想像の中では、私の手をひいて、連れていく。

そして、
「もう、一緒にはいられないから」と言って、
次の人に私を送り出す。

もう、何年も前の終わった恋なのに、
ちょっと、寂しくなる自分がいて、驚いた。


心理学の世界に身を置いて
カウンセラーの端くれをやっているくせに、
私の人生において、
手放しって言葉なんて、
存在してないのかもしれないと思った。笑



次は、一番最近の恋の相手から数えて、
4番目の彼。

私のことを、
好きと言ってくれた頃の目をした彼が、そこにいた。

彼には彼女がいた。
だから、一番にはなれなかった。

でも、彼なりに大切に、
愛してくれていたことを、感じられた。

その彼とも、さよならの時が来る。
繋いでいた手をそっと離して、
彼は足をぴたりと止めた。

そして、愛おしそうな目で、
私のことを見てくれて、
私が好きだったくしゃっとした笑顔で、
手を振ってくれた。

愛してくれて、ありがとうって、
思いっきり、叫びたくなった。



次は、1年間片思いしていた彼が、
颯爽と登場して、迎えに来てくれた。

私の心の寂しいところに、
ぴったりとはまってしまった彼。

夢を語る横顔も、彼が隣にいる感覚も、
つい昨日のことみたいで、心が揺れてしまう。

彼とのことは、
過去の恋として思い出すには、
記憶が新しすぎるのかもしれない。

この彼から離れるときが、
一番寂しくて、まだ一緒にいたい、と、
強く思った。

なかなか進まない私に、
少し困った顔で、
でも、優しく笑ってくれた気がした。

ありがとうも上手く言いだせないまま、
やっとの思いで、
次の人のところに進んだ。



次の彼は、我慢ばかりの恋愛続きだった私に、
優しい声で愛をささやいて、
ひょいっと、救い上げてくれた人。

一緒にいたのは一瞬だったけど、
優しく手をつないで、
歩くペースを合わせてくれる人だった。

仕方ないなあ、という目で、
一人じゃ上手く歩けない私の手を、
嬉しそうに引いてくれた。

でも、すぐに、こちらを見て、
「もう俺はここからは行けないんだよ」と、
言った。

私は、ほんの少しだったけど、ありがとう、
と伝えて、次の人に繋いでもらった。



次の人は、
私が夢に見てたようなデートをしてくれた人。

現実では、
手も繋いだことも触れたこともなかったけど、
きっと言葉より行動で愛情を表現する人なのだろうと、
勝手に思ってた。

そうするのが当然のように、
デートでレディーファーストしてくれたときみたいに、
想像の中でも、
私の手を、自然に引いてくれた。

そして、少しだけ手を引いてくれた後、
「俺じゃないです」と言って、
私を、最後のパートナーのところに、送り出した。



真実のパートナーの顔は、
まだわからなかった。

私よりも少し背が高くて、
黒髪で、グレーのスーツが良く似合う人だった。

すごく優しく私に触れてもらうのを
想像したら、あたたかくなれた。

きっと、
彼が、私の未来のファイヤーマン。



確かに、そのとき、私は、
この人に出会うために、
これまでの別れがあったんだな、と感じた。


これまでの人たちは、
私を傷つけたわけではなくて、
本当の相手に、私を繋いでくれたんだな。

私が、本当の相手に出会えるように、
嫌われ役になってくれたんだな。


そう思えたら、救われた。


僕は、隣にはいられないけど、
俺は、幸せにはしてあげられないけど、
この先で、本当の相手と、幸せになるんだよ。

そんなふうに、みんな、優しい目で、私を見てくれた。


どんなに一緒にいても、
恋愛対象として見れないと去っていった彼も、
あんなに好きだと言って、
情熱的に求めてくれたのに、
私を選んではくれなかった彼も、
夢も信念も寂しさもたくさん語ってくれたのに、
ほんとのほんとには近づかせてくれなかった彼も、
私を好きになるのも離れるのも一瞬だった彼も、
私にものすごく苛立って、
終わりを伝えたような感じだった彼も、


優しい目をして、
俺じゃないよって、教えてくれて、
君は前に進むんだよって、見送ってくれた。



あの恋も、
あの日々も、
あのときの選択も、
あのときの言葉も、
あの終わり方も、

失敗なんて、
ひとつもなかったよね。




全部、これでよかったよね。



だって、みんな、
こんなに優しく、
私の手を引いて、見送ってくれる。


そして、また、彼らも、
彼らが一番幸せでいられる相手と出会うために、
彼らの人生を、歩き出す。






そんなことを思える、イメージワークだった。


ファイヤーマンで爆笑した後、
過去にあった愛を受け取って泣いて、
未来にある幸せを描いて泣いた。







*****





たくさん笑うと、
すべてが前向きに思えてくるから、
人間て、よくできてるなと思う。

師匠のセッションですっかり元気になった私は、
前向きフィルターを搭載したらしく、
最高に都合のいい解釈を、
自分のためにしてあげた。


これまでの失恋と、
最新の2回の失恋は、思えば、変わったところがあった。

過去の彼氏との別れや、昔の失恋を振り返ると、
音信不通や、曖昧にされて、
終わったことも多かった。

けれど、今回は、
ちゃんと、ごめんなさいと、拒否された。

そんなに、はっきりと、
拒否される形で、おわったのは、
私の人生であまりなかったから、
さすがにショックだった。

でも、
それは、私の愛に、
区切りをつけてくれたのだと思えた。

そうしないと、
私の愛が止まらないことをきっと彼らは感じ取って、
ちゃんと、私にわかるように、
終わりにしてくれたのだ、と。


それは、彼らにとっては、
めんどくさい、とか、
重い、とか、
無理、とか、
うざい、とか、
いい加減にしてほしい、とか、
嫌な感情だったかもしれないけど。


私は、本当にどうでもいい人には、
何も言わずシャッターを
下ろしてきてしまった人間だから、
拒否する方も痛いのがわかる。

どうせ終わるなら、
何も言わない方がよっぽど楽で、
拒否するのにもエネルギーを使うって思うから、
彼らは、私に、拒否する、
というエネルギーを使ってくれた。

だから、
他の人がどう感じるかはわからないけれど、
少なくとも私にとっては、
それは、誠実、という言葉になった。


そして、もう一つ。

相手を焼き切ってしまった、ということは、
わたしは、愛を、我慢しなかった、ということ。

我慢して、火力を調整しようとして、爆発する、
もしくは、遠隔で燃やす、
ここしばらくそういう恋をしてきた私が、
迷いながらも、我慢をしないという意味で、
自分らしく、恋をしようとした。

焦げ付かされた方からしたら、
たまったもんじゃないのだろうけど、
でも、私は、
彼らに出会って、
一瞬でも、感情を分け合って、拒否される。
そこまでの、一連の経験が、
そういうことが、きっと必要だったんだ。



だって、今、余計な力が抜けたから。


これが私。
こんなんでも、いい。
これだから、いい。


恋愛が終わってしまうことは悲しいけれど、
誰かに受け入れてもらえないということは辛いけれど、
それでも、無理して、
自分を隠して生きていくよりも、ずっといい。


私たちは、
幸せになるために、恋をするのだから。
幸せになるために、愛するのだから。



私が私でいられない相手なら、
それは、本当の相手じゃない。



そんな風に思える今、
私は、また、懲りずに歩きだす。



この愛があなたを焼き尽くそうとも、
焦げ付かないあなたに出会うまで。



***

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