「自分の気持ちを我慢する」それがあなたにとって、最大の愛情表現だったはずだから【セッションレポNo.5】

🌹セッションレポ

「自分の気持ちを我慢する」それがあなたにとって、最大の愛情表現だったはずだから【セッションレポNo.5】



***


🌹愛しすぎる女の絶対的相棒🌹
愛情カウンセラー・愛情アーティストの愛野ひとです。


今回は、以前こちらのセッションレポに
書かせていただいた女性の、
2回目のセッションレポを。


彼女は、継続セッションを
受けてくださっているのですが、
回を重ねるごとに、
もともと持っていた透明感が増し、
笑顔が増え、
本来の愛らしさがどんどん開いていて、

心の変化が、雰囲気や外見にも
こんなにも表れていく、ということを、
彼女の姿から教えていただいています。

迷惑を掛けたくない。
怒られたくない。
嫌われたくない。

だから、
「本音が言えない」


そんな自分をずっと否定していたTさん。

でも、それは、大好きだから。

迷惑を掛けたくないのも、
怒られたくないのも、
嫌われたくないのも、
大好きだから。

そうだとしたら、
「我慢する」それこそが、
紛れもなく、
あなたの愛し方だと思うんです。

「私の中に愛なんてないと思ってた」
そんなTさんの中に、
ずっとあった愛を、
一緒に見つけにいったセッション。


***



「悲しい気持ちが、こんなにあって。
時間が経っても、悲しいんだな、って、思いました」


1回目のセッションを終えて、
たくさんの悲しみが出てきたことを、
2回目のセッションの最初に、Tさんは教えてくれた。


「それだけ、我慢してきたんですもん。
悲しくって、いいんですよ。
これまでの分も、たくさん、感じてあげて、いいんですよ」


自分の悲しいを、ちゃんと感じること。

これまで、我慢してきた分だけ、
これまで、その気持ちを無いことにしてきた分だけ、
勇気がいる。

その蓋を開けてしまったら、
大変なことになると、思ってきたのだから。

そして、大変なことになる、と思い、
無いものにしてきた結果、
本人は、
閉じ込めてきたことすら、
気付いていなかったり、
忘れていることさえ、ある。


だからこそ、
そんなにも、
今も、悲しい自分と出会ったとき、
驚いてしまうこともある。


「私、こんなに、悲しかったんだ」


それを認めることは、
これまで、あまり触れてこなかったなら、
これまで、見ないふりをして、頑張ってきたのなら、
これまで、悲しいことも気付かないほど、
自分を奮い立たせるしかなかったのなら、
忘れてしまうほど、自分の感情を遠くに置いてきたのなら、


すごく、怖い。


でも、今のあなたなら、
ちゃんと感じることができるから、
こうして、私と出会ったんだとも、思う。


あの頃のあなたには、
悲しすぎたことも、
我慢するしかなかったことも、
忘れるほかになかったことだって、

今のあなたなら、ちゃんと、感じることができる。

そして、あなたは、ちゃんと、あなたを、取り戻せる。

もう一度、自分の人生を、始めるために。


今がきっと、そのタイミング。


だから、Tさんが抱えている記憶の荷物を、
少しづつ、大切に、紐解いていく。

それが、私の、役割。



「Tさんの、お母さんとの関係を、教えてもらってもいいですか?」

Tさんは、少しの間、考えて、しっくりくる言葉を探しているようだった。

そして、少しづつ、教えてくれた。

「母にとっては、私は、ずっと子どもなんだと思います。
自分でできることだからやらなくてもいいことも、やってくれるというか…。
心配性で、過保護でした。

…でも、最近、そこに対して、
ちゃんと、自分でできるから、
やらなくていいって、
言えるようになってきていると思います」


「最近、言えるようになったのには、何かきっかけとか理由があったんですか?」


「そうですね…。

何かしてもらう、というのは、
母の愛情表現だっていうのは、
わかっているんですけど、
でも、このままだと、自分がだめになる、と、思ったんです。

それで、婚活も始めて…。」


「そうなんですね。
少しづつ、変われているという感覚はあるんですか?」


Tさんの口からは、意外な答えが、返ってきた。


「…変われている感覚は、ないです…。
人生も、自分も、全然、前に進んでないって思います。」

少しうつむいて、悲しそうに、Tさんは言った。


「そうなんですね…。

Tさん、私が聞いてるとね…
お母さんに対して、ちゃんと自分の意見を言えるようになったじゃないですか。
婚活も始めたじゃないですか。

私から見ると、Tさん、
ちゃんと前に進んでるように見えるんですけど、どうでしょうか…?


実は、変われてないと
思っているのはTさんだけで、
もしかしたら、
Tさんが思っている以上に、
ちゃんと、変われてるんじゃないでしょうか。


もしかしたら、そんなことって、他にも、なかったですか?」


ゆっくり考えて、Tさんは、話し出した。


「あ…。

最近、少し前に、母に言われて、ショックだったことがあったんです。

前だったら、嫌だなって思ったこと、
言えなかったと思うんですけど、
でも、それも、嫌だなと思ったこと、
少し時間が経ってしまっていたけど、伝えました…」


「それ、きっとね、ものすごく、勇気がいりましたよね。
だって、これまでのTさんだったら、絶対やらなかったと思うんです。
時間もたっちゃったし、言っても仕方ないなって。

でも、それでも、
ちゃんと、自分のために言おう、って、思えたんでしょう?
それって、すごいことだと思いますよ。


Tさんは、ちゃんと、前に進んでいますよ。


そんなにも、勇気だしてる自分のこと、
一番知ってるのは、Tさんなんです。

自分の一番そばにいるTさんが、
認めてあげなかったら、
かわいそうじゃないですか」


Tさんは、少し表情を緩ませて、
「たしかに…。そうかもしれません」と、言ってくれた。



***



「Tさん、そうやって、ずっと、
お母さんに、自分の気持ちを言わずに、
我慢してきたと思うんです。

どうして、そんなにも、我慢できたんですか?」



「迷惑を掛けたくない。
怒られたくない。
嫌われたくない。

から、だと思います。」

いつも、自分の心の中をゆっくり探って、
大切に一言一言を伝えてくれるTさん。

でも、このときは、続けざまに言葉がでてきた。


「そうやって思って、我慢する自分のことを、どう思いますか?」

「ありのままでいられない。顔色を窺っている、とかでしょうか…」


迷惑を掛けたくない。
怒られたくない。
嫌われたくない。

最初のセッションの時から、
Tさんが、何度も言っていた言葉たち。

きっと、Tさんの中で、当たり前になっている言葉たち。

ずっと、Tさんが自分にそうやって、
言い聞かせてきたことが伝わってくる。

Tさんが、そうやって、自分の心に、
かけてきた言葉たちは、
鎖みたいに、
今も、Tさんの心を縛っているような気がした。



「Tさん、そんな風に、我慢してしまう自分自身のこと、ダメだって、思ってますよね」


頷く、Tさん。


「でも、そうやって、我慢してきたのって、全部ね、Tさんの、愛情ですよね?
そう言われたら、どう思いますか?」


Tさんの表情が、みるみるうちに涙の空気を帯びてくる。


「………。

言葉より、先に、涙が……出てきます」


「それは、どんな涙ですか?」


Tさんの頬を伝う涙を感じながら、
Tさんが、
自分の涙の奥にある感情を探し出すのを、
そっと待った。


しばらくして、Tさんは見つけ出した。


「子どものときに、子どもとして、振る舞いたかった…。
子どもながらに、気を使ってきたけれど、子どもらしく、したかった…」

Tさんは、涙と一緒に、
心の奥の奥から、
本当の気持ちを引っ張り出して、伝えてくれた。


「きっとね、親ってね、
お母さんって、子どもにとっては、
世界の全てじゃないですか。

そんな、お母さんに対して、
愛されてないって思ったらね、
生きていけないくらいだと思うんです。

そのときのTさんの中に、
気を使って、我慢していないと、愛されない。
生きていけない、そんな想いがあったのかもしれません。」


Tさんは、涙を流して、自分の心を感じているようだった。


「子どもって、本当は、無邪気じゃないですか。

純粋で、自由で、いいはずですよね。

もっと、子どもらしく、できたとしたら、
本当は、どんなことを、したかったですか?」



自分の気持ちを見つけるたびに、
Tさんの瞳から溢れてくる涙。



「お母さんに、甘えたかった…。
さみしいとか、かなしいとか、ちゃんと、甘えたかった」


「お母さんに、言えるとしたら、どんなことを言いたかったですか?」


「…もっと、私を、可愛がってほしい」


Tさんの、
お母さんを思う気持ちが溢れて、
大粒の涙になって、
伝わってきて、私の心も揺れていく。

そんなにも、素直で、柔らかい気持ち。



そんなにも、溢れるほどの想いがあっても、
それを、ずっと言えずに、抱えてきた理由。



「その気持ちを、我慢することが、
Tさんの愛し方、だったんじゃないでしょうか。


それを言ったら、大好きなお母さんが、
困っちゃうんじゃないかって、思ってきた。


だから、


お母さんを、困らせないように。
お母さんに、迷惑かけないように。
お母さんが、笑っていられるように。

自分の気持ちを、
「愛してほしい」を、我慢してきたんじゃないですか?」


Tさんは、涙を流しながら、
「……自分では、そんな風には、思ったことはなかったです…」
と、言った。


「我慢って、言葉だと、悪いイメージがあるかもしれないんですけどね、
受け入れる、優先する、見守る、許す…
そんな愛でもあると思うんです。

Tさんのね、お話を聞いてると、思うんです。

Tさん、ずっと、そうやって、愛してきたじゃないですか。

相手を優先して、受け入れようとして、
自分が傷ついても、許そうとしてきたじゃないですか。

お母さんのことも、これまでの、好きになった相手のことも。

Tさんなりの、愛し方で、ずっと、ずっと、愛してきたはずですよ」


Tさんは、大粒の涙を流しながら、
しばらくして、言った。


「…20代、30代、愛って何?って、ずっと、わからなくて…。

自分の中に、愛なんて、ないんじゃないかって、思っていた時期もあったので…。


そう、言われて……

私の中にも、あったって、言われて……」


Tさんが、言葉にできなくても、
涙になって届いてくる、
Tさんの気持ち。



愛に、真剣だから、悩む。
愛に、誠実だから、悩む。
愛に、厳しいから、悩む。

自分の中に愛なんて、ないんじゃないか。

それは、
自分の理想の愛があるからこそ、だと思う。

ずっと、愛したくて、愛されたくて、
探してきた。


こんなにも苦しいなら、
こんなにも辛いなら、
辞めてもよかったはずなのに、
諦めてもよかったはずなのに、
あなたは、ここまで、
悩んで悩んで、
それでも、生きてきた。


愛に悩めるのは、
愛に生きてる証。


そんな風に、愛に悩める人の中に、
愛がないわけない。

愛しか、ない。


私から見たら、愛しかないTさんが、
こんなにも自分の愛に自信がないのは、
きっと、Tさんが、心に決めた自分の愛があるから。


どうしても、幸せにしたい人がいて、
どうしても、笑顔にしたい人がいて、
その人を、自分の愛で助ける、と決めたから。

でも、Tさんは、
「助けられなかった」と思ってしまった。

だから、Tさんの中で、
その人を助けられなかった、
その愛は、愛ではなくなってしまった。

どうしても、自分の中に、
愛があるとは思えなくなってしまった。


だって「助けられなかった」から。


「助けられなかったから、まだまだ、だめだ。
もっと、愛さないと、だめだって、
Tさんね、頑張って、ずっと、その愛し方で、
「言わない」「我慢する」愛し方で、
頑張ってきたんですよね。」


Tさんは、
ひとつひとつの言葉を、受け止めるように、
こちらを見ている。


「私たちはね、自分の愛し方に、頑固なんです。

自分が、昔、そういう愛し方をするって、
あの頃、我慢することでしか
生きていけないって思うくらい、

私の愛し方はこれしかない、
私がお母さんを笑顔にするためには、これしかないって、
我慢して、愛することを、心に刻み込んだTさんがいたはずです。

それだけの覚悟で、あの日、
お母さんを笑顔にすることを心に誓った、Tさんがいるはずです。


その覚悟を、今の大人であるTさんがちゃんと受け取ってあげて。


それと同時に、その子の分も、
ちゃんと自分を幸せにしてあげるって、
今のTさんなら、決めてあげることができるんです。」


涙して、頷くTさんを見ていて、強く、思う。


「でもね、私たちみたいな、愛したい女はね、特に、頑固だから。
自分の愛し方を、変えたくないんです。

だけど、
自分を傷つけてしまうような愛し方に
注いでいたそこまでのエネルギーを、
自分を幸せにすることに注げたら……

ね、私たち、最強だと思いませんか?」



Tさんと私で、顔を見合わせて笑った。



***



ずっと、自分が愛してきたことを、受け取る。


自分の愛を責めて、
ずっと認めてこれなかった。

自分の中には、愛なんてないと思ってた。


そのことで、たくさん傷ついてきた。


そんな自分の、世界をひっくり返すために。

「我慢する」愛し方を、変える。


Tさんが選んだのは、
お母さんに伝えるイメージワーク。



「お母さん、私、子どものとき、とっても寂しかった」


ずっと、お母さん、
こんなこと言ったら、
悲しむかな、
困るかな、
そうやって、我慢してきたこと。


「お母さんが、怒ると、私、とても怖かった」
少しづつ、伝えていく。


「ごめんね」というお母さん。


その、大好きなお母さんの「ごめんね」
そんな顔が見たくなくて、
ずっと、ずっと、我慢してきたはず。


言いたいことがあっても、
私が怒らせてしまって、ごめんなさい。
って、思ってきたはず。


そうやって、お母さんを、守ろうとしてきたこと。
そうやって、お母さんを、ちゃんと愛してきたこと。


「ごめんね」と言わせてしまった
悲しみの方ではなくて、
そのときにあった愛を、少しづつ、心で感じていく。


お母さんに、伝えたいことは、ありますか?
私の質問に対して、


「………私は、お母さんのことが、大好きです」


そんな言葉が、Tさんから出てきたとき、
Tさんの感情が、
これまでで一番、大きく動いて、
大粒の涙になって、溢れ出す。


「私、お母さんを、困らせたくなくて、
たくさんのことを、我慢してきたよ。

我慢することで、お母さんを、愛してきたんだよ」


そんな言葉を、最後に、伝えてもらった。



お母さんは、ちゃんと、わかっていたはず。
ちゃんと、Tさんの愛が、伝わっていたはず。


「お母さんを、助けたいのに、上手く助けられなくて、ごめんね」
と思っていたことも、
「大好き」と思っていたことも。



ちゃんと、愛してきたこと。
ちゃんと、愛されてきたこと。
愛で繋がっていたこと。

そんなすべてを体中で感じる、イメージワーク。


「安心して、力が抜けました」


たくさん涙を流して、
固くなった心を溶かして、
「大好き」を感じることのできた
Tさんの表情は、すごく柔らかくなっていた。



***



「Tさんの中から、
「お母さん大好き」って言葉が、
出てきたとき、
一番、Tさんの感情が溢れてきた気がしました。


もしかしたら、
「大好き」って、言えなかったことが、
本当は、何より苦しかったんじゃないでしょうか。」


Tさんは、涙を流して、
自分の感情も、私の言葉も、受け止めて、
噛みしめるように、

「お母さんに、『大好き』と、伝えられてよかったです…」
と、安らいだ表情で、伝えてくれた。

「いつも我慢して本音を言えない」

それを、つい、私たちは、
悪いこと、だめなことだと
感じてしまいがちだけれど、


でも、それを変えよう、直そうとする前に、


自分の気持ちを我慢することで、
大切な人を愛してきたあなたがいたこと。

大好きなあの人が、
困る顔を見たくなくて、
ぐっと自分の本音を飲み込んできたあなたがいたこと。

そんな我慢が、
あの日の幼いあなたにとっては、
最大の愛情表現だったこと。


それを、あなた自身が、認めてあげてほしいのです。


「よく、頑張ったね」って、
あの日のあなたに、伝えてあげてほしいのです。



もし、ひとりでは、難しいと感じてしまうなら。
そんなことに何の意味があるんだと、思ってしまうなら。
その心の奥に触れることが、すごく怖いと感じるなら。


私にお手伝いを、させてくださいね。
一緒に、あの日のあなたを、
これでもかってくらい、抱きしめに行きますから。


🌹愛野ひと🌹

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